FX/為替相場の売買シェアと取引タイミングについて

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為替相場に限らず、相場と名のつくもので最も重要な要素の一つが流動性です。流動性が低いとポジションを閉じたくても、出来高や売買代金が少ないために、クローズできないということが少なくありません。流動性は特にスキャルピングやデイトレ・スイングといった短期トレーダーにとっては非常に重要になってきます。

また、流動性が低いということは、効率性という意味でも重要です。簡単に言えば、ドル/円やユーロ/ドルといった通貨は取引も多く流動性に富んでいますが、マイナーな新興国の通貨などは流動性に乏しく、スプレッドが大きく、さらに値が飛びやすいことがしばしばあります。

なぜ、こうした現象が発生するのでしょうか。流動性がある、ないというのは端的に言えば、参加者が多いかどうかですから、言い換えれば「ミスプライシング(不合理に見える値)」があってもすぐに訂正されてしまうかどうかということです。2000年~2001年や2007年~2008年といったボラティリティの高い年では、流動性の高い主要国通貨のペアでも値が大きく飛ぶことがありましたが、新興国との通貨ペアに比べると変動は小さいものがほとんどでした。つまり、流動性が高いと、ミスプライシングがあっても是正されやすいということになります。これは、コントラリアン(逆張り投資)にとっては、非常に重要なポイントで、売られすぎあるいは買われすぎと判断してポジションを作っても、そのあと、それが自分の思った通りに是正されない限り、ポジションを持っていても利益を手にできないからです。

さて、前置きが長くなりましが、FXにおけるトレード戦略として考える必要がある流動性とはずばり、「取引のタイミング」です。「どの国で取引がさかんに行われていて」、さらに「どの時間でトレードする」のが自分にとって有利なのかということです。為替の場合は、マイナーな通貨ペア以外は、取引量が大きいですからポジションそのものを閉じることはそれほど難しくありませんので、あとはマーケット・タイミングになります。

下に掲載してあるグラフから抜粋します。

地域別為替取引の売買シェア(2007年)

イギリス34%
アメリカ16%
スイス6.1%
日本6.0%
シンガポール5.8%
香港4.4%
オーストラリア4.3%

これは為替相場の取引所売買シェアですが、1位はロンドン、2位はニューヨークです。この2つで50%近くのシェアもあります。ロンドンのマーケットが始まってから、ニューヨークが終わるまでが為替相場で最も流動性が期待できる時間であると考えて間違いないでしょう。

実は株式のマーケットでも同様の傾向が強く(為替も株式もグローバル化が進むにつれて連動性が高まっていますが常にというわけではもちろんありません。)、日本の場が開いているときにトレンドが作られるというより、ニューヨークがどう動いたのかということがかなり大きな影響を与えている傾向にあります。為替、先物、債券のマーケットが相互に複雑に絡んでいますが、やはり重要なのはロンドン~ニューヨークの時間帯と言えそうです。

となると、次はFXのトレード戦略ですが、時間軸のポイントとなるのは、ロンドンの寄りと引け、ニューヨークの寄りと引けというところでしょうか。逆張り、順張り、短期、中期、いろいろな戦略があると思いますが、ロンドンの寄りでポジションを取るあるいは閉じる、ニューヨークの引けでポジションを取るあるいは閉じるといったトレードができそうです。

もちろん、時間軸をずらして、東京の寄りやシンガポールの引けでポジションを作ったりすることも可能ですし、期待値の高いトレードができれば、特に何も問題はありません。(実際、私は東京マーケットの終わり頃にポジションを作り、ニューヨークの始まる直前にポジションを閉じることもありますし、ニューヨークの引けで閉じることもあります。) 流動性があるマーケットにはデータも豊富で検証作業もやりやすい上に、効率性の観点からもポジションを作ったり閉じたりするのには申し分のないタイミングが時間軸で提供されていると思います。

グラフはクリックして拡大することができます。(参照元/国際決済銀行のウェブサイトはこちら)





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