スワップ金利を得るためにポートフォリオを作っていく人たちのことを 俗に「スワップ派」などと言います。そして、スワップ派の人たちが 頻繁に口に、そして耳にするキーワードの一つに「ヒストリカル・ボラ ティリティ」という言葉があります。
今回はヒストリカル・ボラティリティについてざっと簡単に説明したいと 思います。
スワップ派は、通貨の価格変動による為替差益よりも通貨から得られる 「金利」を狙いにいくわけですから、その目的は金利収入になります。 つまり、キャピタルゲインではなく、インカムゲインを狙うわけです。
ということは見方を変えますと、できるだけ多くのスワップを狙いながら、 可能な限りポートフォリオのキャピタルゲインの変動を小さく、つまり通 貨の変動リスクを抑えることを目的としたポートフォリオを組むことが 目的のひとつになります。
そこで、出てくるのがヒストリカル・ボラティリティです。
ヒストリカル・ボラティリティとは、簡単に言ってしまえば、通貨の値動きの 幅、変動幅のことです。
例えば、ユーロ/円やドル/円のヒストリカル・ボラティリティは、2007年2月を終点 として過去5年で約7%程度、そして過去1年ではそれぞれ4%、5%となっています。
○○%というのが、まさにヒストリカル・ボラティリティのことで、小さければ小さい ほど、過去の変動幅は小さかったということになります。
ただ実際にポートフォリオを組む場合、単純にヒストリカル・ボラティリティが小さい 通貨ペアを選んでいけばいいのか?と言われますと、そこはなかなか難しく、実際には 多角的に考察の必要があります。
ここで実際に例を見てみましょう。
○南アフリカランド/円
ヒストリカル・ボラティリティ…15.5%
スワップ金利…7.5%
○ユーロ/円
ヒストリカル・ボラティリティ…7.0%
スワップ金利…4.5%
例えば、レバレッジを1倍でトレードするのであれば、スワップ金利は南アフリカランド/円 の方が高くなっています。
しかし、ユーロ円をレバレッジ2倍で持っても
○ユーロ/円×レバレッジ2倍
ヒストリカル・ボラティリティ…14.0%
スワップ金利…9.0%
となり、ヒストリカル・ボラティリティは依然として、南アフリカランド/円よりも低いままで、 スワップ金利を多く得ることができます。
つまり、予想リスクを低く抑えながら、より多くの金利を期待できるということになります。
こうした例からも分るように、実際にはヒストリカル・ボラティリティ、スワップ金利、レバ レッジを上手く組み合わせながらポートフォリオを組みます。
では、実際のスワップ派はどのような行動に出ているのでしょうか?
これはもう人それぞれとしか言えません。ヒストリカル・ボラティリティが大きい通貨ペアは 極力避けるという人もいますし、ヒストリカル・ボラティリティの大きい通貨を小さい単位で ポートフォリオに組み入れるような人もいます。
ただ、いずれにしろヒストリカル・ボラティリティがFXにおいて、貴重な指標であることは間 違いないでしょう。